愛は惜しみなく与う③
ものの数秒で男達はビーチに沈む
うんうん。かすり傷一つもない!さすがあたし!
手についた砂だけ払う
はぁ。汗かいたわ
さっきの場所まで戻ろうとすると、男の子達が駆け寄ってきた
「おねえさん大丈夫?ごめんね、怪我してない?」
目を潤ませて心配してくれる。
なんでええ子達なんや……
海に落とされた男の子は、怪我はないみたい。
「もうアホなやつおらんと思うけど、気を付けや。酒飲んで酔ってるやつもおるし」
そう。さっきの奴らはお酒の臭いがした。
酔っ払っていい気になってたんやろうけど、子供に手を出すのは違う
ありがとうと、とても感謝される
そういえば、あたしなにしてたんやっけ?
本来の目的を見失い、首を傾げて男の子達の元を去ろうとして、思い出した
「そ、そや!焼きそばかかき氷食べへん?知り合いと海の家やっててさ!お客さん呼んでてん!」
忘れるところやった
一応しっかり勧誘しとかな!
すると男の子達は、ちょうどお腹空いてるから!そう言って、海斗さんの店に行ってくれることに。