愛は惜しみなく与う③
でもあたしの敵ってことやんな


「嬢ちゃん…やりあおうなんて思うな。いくら嬢ちゃんが強くても…俺には勝てない」

ふーん
そう言うことな
俺には勝てない?そっちやん、最初から、何かあればやり合う気なのは



「なんで突然あたしにこの話するん?この前したら良かったやん。今する目的は?」


「……この前は、嬢ちゃんが、サトルが執着してる女だとは思わなかった」


「わかったから何?サトルのところへ連れて行く?」



それやったら、願ったり叶ったりやで。連れてってくれるなら大人しくついて行く

サトルに会えるなら

サトルをもう一度この目で見て、殴り飛ばせるなら


あたしはハザマさんについて行くよ



「違う。サトルに嬢ちゃんを会わせたい訳じゃない。俺は…これ以上傷つかないように、してほしい」


顔つきが変わる。なんでそんな優しい顔するねん


「むかつく」


思いっきりハザマさんの胸辺りを殴る
むかつく
意味がわからへん


一切避けることもなく、ハザマさんは、あたしの拳を身体に受けた
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