愛は惜しみなく与う③
「海斗さーーん!連れてきた!」
「お!男の子!杏ちゃんやるぅ」
キラリとウインクする海斗さん。紗羅ちゃんが男の子達を席に案内する
そこにちょうど休憩していた朔が来る
「なんだお前ら。こいつに無理矢理連れてこられたか?」
ガハハハと笑いながら朔は近づいてくる。
失礼なやつやな!無理矢理なんて連れてこんわ!
すると本当にいい子な、この子達は、あたしを褒めちぎってくれた
「ちげーよ!このねぇちゃん凄いんだぞ?」
「そーだそーだ!倍くらいある男を、ひと蹴りで倒してたんだ!」
「捕まってもアクション映画みたいに、シュッシュって!!」
ジェスチャー付きで解説してくれる
「まじで可愛いねぇちゃんなのに、すげぇカッコよかったんだから!」
可愛い笑顔で朔に語ってくれる。
よし、奢ってやろう。単純やねん、あたし
こんな褒められたら気分ええわ
海斗さんに、かき氷もつけておいてあげてと、伝えておく
「お前、この短時間で何トラブルに巻き込まれてんの?」
ため息まじりに朔は言う。