愛は惜しみなく与う③
「おねーさんありがとう!」
「いえいえ」
スマホを手渡して最後にもう一目、でかいユニコーンを見る
「おねーさん、束縛激しい彼氏でもいるんですか?」
「え?なんで?」
ユニコーン女子が話しかける。
束縛激しい彼氏?どっからそんな話題になった?
「ほら、そのTシャツ!男物でしょ?」
「あーうん。借りてん!」
裸エプロンから逃れられたんや、これのおかげで
「俺以外のやつに、水着姿見せてたまるかぁぁって感じよねー!」
ねー!とキャッキャと楽しそうに話してる。
物凄い温度差やな
そこにまた、話が面倒になりそうな人が登場した。
ほんまにタイミング…
「杏、どうかしたか」
「なんともない。写真撮ってあげただけ」
泉がきた。女の子に囲まれて、あたしが動かへんから、きっと何かあったと思って来たんやろうけど。
このタイミングでは……面倒や
「えーーーもしかしてこの人が彼氏ですか!?かっこいー!信じられない」
騒ぎ出す女の子達
信じられないってなに?こんなイケメンが、こんなチンチクリンと一緒にいるのが信じれないって感じか?