愛は惜しみなく与う③
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「おーーーーーい!杏ちゃんスッピンでいくの?」
そう耳に聞こえてぱっと目を覚ますと、朝の眩しい日差しが、目に入る
うわ、今何時?
時計を見ると6時半
「あ、あと30分!?」
1時間前に起きようとしてたのに、ミスった。目覚ましかけずに寝てしまった。
「ごめんね?起こせばよかったね。杏ちゃんの用意ができたらでるから、気にしないで?」
「いやいや、新幹線乗るの決めてたやん!すぐ準備するわ」
マッハで用意して、一応見慣れたいつもの顔
うん、化粧はもうこんなもんでええか
寝癖を治して時間を見ると、7時前
「間に合ったー」
「準備のスピードが、女の時間じゃねーな」
「うっさい!昨日あんたと夜話したし、寝起き悪かったんや」
ちゃっかり髪の毛のセットまで終わらせた朔がそこにいた。
絶対朔は寝坊すると思ったのに!!
髪は昨日染めて、トリートメントをしてもらったから、セットがすぐできた
「あーーーん?充電器とか鞄いれたか?」
響が部屋にピョコっと現れる