愛は惜しみなく与う③

「女の子はまかせて!あたし連れてくるわ」

「…あなたを危ない所へ行かせると、泉がうるさいんです。私がします。あなたは拓也の手当てお願いできますか?」


そうか
まぁ右手一応怪我してるしな
泉もいるなら大丈夫やろ

と思ったが、そこに泉はいない
どこいったんやろ?


新は、さっと走ってあの集団の中へ入って行ってしまった。
そして少しして、あ…始まる


そう思った


やっぱり海って、こうなるよな〜

怒鳴り声や何かがぶつかる鈍い音

綺麗なビーチで聞こえてはいけないような声がする。


「お?杏ちゃん大人しくしてるんだね」

「海斗さん!?ええの?こっちきて」

「当たり前じゃん!俺経営者だよ?喧嘩しないよー。喧嘩はあいつらに任せてる」


いやいや、さっきあの集団の中で、相手のこと煽ってたやん…
俺は大人だからもう喧嘩しない!と言う海斗さんだが、やれ!やれ!と声を出す


はぁ。なんか恥ずかしい


負けることはないやろうけど、大丈夫かなとチラチラ見てみるが、殆どがもう砂浜でのびている
< 62 / 410 >

この作品をシェア

pagetop