愛は惜しみなく与う③
「海斗さんの店だぞ?カメラとかありそうじゃん」
いや!!!それは知らん!!!
ふっと笑って泉はあたしとの距離を詰める
あたしはポカーンと口を開けて見るだけ
「嘘だよ。似合ってる。可愛い」
そうあたしに告げて
あたしの顔を見て、ブハッと吹き出して、そして、休憩室から出ていった
ナーニーソーレーーーーーー
なんなん?まじで何?!泉ってそんな感じやった!?え?可愛いゆうた?水着がよな?
いや、なに?パニックやわ
「顔あっつ…」
なぞの敗北感と、羞恥心に見舞われて、しばらくボーッとした
そして結論にたどり着く
「せ、生理かな?」
ちゃうやろ!と自分の頭でツッコミを入れて、自分の荷物を持つ
本来の目的はこれや
忘れるところやった
荷物を持って、ソロリソロリと休憩室を出ると、準備中のメンバーが…
「杏さん!何か面白い事でもあったんですか?」
「え?どゆこと?」
メンバーの1人に声をかけられる。面白いこと?何のことやら