愛は惜しみなく与う③
「か、家族?」
1番わかりやすい言葉で言うが、それは違うでしょとバッサリ…
恋話かぁ
まぁ初恋くらい覚えてるけど
まともに好きって言うのは記憶がないなぁ
「夜に聞かせてね」
みんなの元にたどり着くと、紗羅ちゃんは耳打ちして、輪の中に入っていった
紗羅ちゃんもなかなかのコミュ力よな。烈火のみんなは優しいし怖くもないから話しやすいけど
不良に免疫あるなぁ、あれは
さてと
ご飯でも作るか
「おーーーい!杏さーーん!こっち手伝ってください!」
「ほいほーい」
拓也に呼ばれてキッチンへ
「頬っぺたどうや?腫れひどくなってる?」
「いえ!杏さんにガーゼ貼ってもらったんで、もう治ります!」
そんな事はないやろうけど、ご飯も食べれるようなので安心する
「まじでそんな顔しないでくださいよ!」
「へ?」
「朔さんも、響さんも、慧さんも…みんなみんな杏さんと同じ顔をするんです」
まぁ…その点に関しては気持ちがわかるよ
あたしが近くにいたら、守ってあげれたのに。みんなそう思ってると思う