愛は惜しみなく与う③

「って、なんでこんな事になってるん!?」

みてなかったあたしが悪いの!?

拓也には、玉ねぎを剥いて、いい大きさに切っておいてくれと、伝えた

あたしが悪いんか?


「玉ねぎの皮って、どこまで皮か分からなくて…めくれば剥がれるんで、どうしたものかと…」



玉ねぎの皮あるやん?あの要領で、玉ねぎ丸々皮みたいに剥がしてる

そして生ゴミコーナーに捨てている


「あんた!勿体ない!」


一瞬にして青ざめた。拓也に無残にもボロボロにされた玉ねぎは、2つ…

2つで済んだことを喜ぶべきなのか?


「玉ねぎくらい、剥いて切れると思うわ!泉でもやりよるで!」

「えぇ!泉さん料理するんですか?」

「するわ!割と上手やわ!なんや、玉ねぎもまともに扱えへんって!」


ガルルルと拓也を威嚇していると、ヒェェと情けない声をあげて、キッチンから出て行った


はぁ…
いいですよ。余計なこと考えてるあたしが悪いねん。無残にも散った玉ねぎは微塵切りにして、ハンバーグが何かに入れよう

とりあえず野菜切って…


って何人分やろ。足りるんかな…


せっせと野菜を切りまくっていると、救世主が!!


「私も手伝いますよ」
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