あなたと。
祐希SIDE
✲出会い✲
『痛ったぁ!』
『怒んなよ!眉間にシワよって老けるぞ!』
『痛いんだもん!』
『痛いの痛いのー?』
『どうせ飛んでいかないし!』
『生意気か!かわいくないな!』
『もう赤ちゃんじゃないんだぞ!』
なんて言って最近可愛げのない俺の息子圭祐。
赤ちゃんじゃなくても.お前はずっと俺の子だよ。
『げぇ!俺今日お風呂入れない!』
『入れるよ!お湯掛けなければ痛くないだろ!』
『忘れてかけちゃうよ』
『忘れてるなら痛くないんだろ?』
『かけたら痛いよ!』
『すぐ治るよ!若いんだから!』
さっき.うんていから落ちてヒザとヒジをケガした
『運動神経はよくないみたいだな!』
『そんな事ない!パパと同じくらい足速いもん』
『そうかぁ!』
『スポーツ出来るもん!』
シャイボーイのクセに。
パパって呼ぶし。
語尾に◯◯もんって言う。
好奇心旺盛なのに.負けず嫌いの泣き虫。
『パパ!絆創膏ちょうだい!』
『あ!カバン替えて持ってないかも!』
『えぇ!』
『行ける!気合いだ!車にはあるから!』
『おんぶ!』
『甘えん坊か!』
『痛いぃ!』
『だからムリすんなって言ってんのに!』
『だって前は出来たんだもん!』
なんて言ってまた泣きそうな顔をして俺を見る。