あなたと。
優月SIDE
✲初めての登校✲
『結実!起きて?朝だよ?』
『んんっ』
『結実!おーきーてー!』
『・・・・・・・・・』
『起きないとこちょこちょしちゃうよ?』
『・・・・・・・・・』
『ここか?ここか?こちょこちょ』
『きゃはー!起きる!起きるからぁ!』
『はーい!朝ごはんできてるよ?初めての登校』
『行きたくなぁい!』
『早く迎えに行くから!頑張ろう?』
『んー!』
しぶしぶで。行きたくないですオーラを放つ結実
『藤井結実ちゃん!』
『はーい!』
『頑張れますか?』
『ママも頑張るの?』
『そう!ママも新しい学校で頑張るんだよ!』
『じゃあ土曜日にドーナツ買ってくれる?』
『ドーナツ買ってあげるよ!たくさん!』
『じゃあ頑張る!』
『よし!じゃあ起きて準備しよう!』
『うん』
とりあえず今のところどうにか
週末のドーナツを目標に準備してくれてる結実。
『これ結実の制服!』
『結実ママのその服がいい!』
私がさっき初めて腕を通したブレザーを見つめて
そう言っている結実。
『これはまだ結実には早くない?』
『かわいいなぁ』
子供のつぶやき。
“かわいいなぁ”なんて言っておきながら
目線は既にテーブルの上のウィンナーを狙っている。
『いただきます!』
『めしあがれ!』
大好きな食べ物を頬張る結実。
ホントに私の中の最大の癒し。