mariage~酒と肴、それから恋~《7》
「あら~、加地くん、お母さんにも結婚急かされちゃってるのね。
ほら、うちにも年が近い子どもいるから、ついつい私まで母親気分になっちゃって、ごめんなさいね~」

「いいよ、別に慣れてる」

「うふふ、じゃあ、しっかり食べてってね!体が資本なんだからね!」

「はい」

パンパンと軽快に加地くんの肩を叩いて厨房に戻っていった。
栄子さんの世話焼き炸裂。

誰に対してもすぐ母親みたいに健康や結婚のことに口出してくる栄子さんは、ちょっと面倒くさいけど、大好き。
それがこの店の親しみやすさに繋がってるんだろう。

そんなこんなで、あたしの餃子も到着♪
二人前(一人前じゃ足りないから)♪

野菜たっぷりで、焼き目しっかりでカリッカリ。
家じゃここまで上手く焼けない。

餃子は、お酢と黒胡椒につけて(お酢も疲労回復に良い)、パリッとかぶりつくと中はジューシー。
餃子は、外で焼きたてを食べるに限る。
すかさずレモンチューハイ。
酸っぱウマ~~♪♪

餃子にはビールっていうけど、あたしは断然レモンチューハイ派。
サッパリするから。
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