この恋に名前をつけるなら、



気づけば涙が流れていた


なんで泣いてるのか
悔しいのか虚しいのか
自分の感情すら分からなくて
混乱しそうになったけど



ただ抱きしめられたら背中が
とても暖かくて安心した




「そーだなぁ、
歪んでるって泣いてるお前が
愛おしいと思う俺は

もっと歪んでるかな。」



そう後ろから呟く彼

こんなに優しい言葉を
かけてくれるなんて
溢れる涙が止まらないじゃない。




「お前がシンが好きで
中途半端な気持ちでも


そのまま全部愛してやるよ。」




わたしは泣きじゃくりながら



「これ以上心にくる言葉
聞いたことないよ。」




彼に抱きついてそう言うと



泣きすぎだと困ったように笑う彼に
まるで幼児をあやすように慰められて
優しいキスをしてくれた。




そしてそのままもう一度
さっきよりも激しく


彼の愛を全身で受け止めた。


私が言葉にできない分
愛を確かめ合うこの行為が
2人の心を満たしてく。

 

さっきとは全然違う。


こんなに幸せに感じたのは
タカが初めてだよ。



いつか素直にそう伝えたい
と思いながら私は意識を手放した。












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