この恋に名前をつけるなら、

タカにとったら何気ない一言だったんだろうけど
俺には心に刺さった。


コイツにも心配かけてたんだな。


最近の俺ほんと情けないよ。



親友に意地張って1人で喧嘩腰になって

周りには心配させて。
 



反省した俺は笑顔でタカに



「やっぱり結婚して、ハニー」


「なんでそーなった。」




いつもの調子で冗談をいってみると
あしらいながらもタカが笑って答えてくれた。




お前、ほんといい奴だよ。




改めて親友の優しいさに浸っていたら



「ねぇ、、、
何のんびりしてんの??」


バッチバチにセットしたカズが洗面台から出てきた。


「「「え?」」」


3人で聞き返すと


「いや、あと1時間で家出なきゃ
間に合わないよ!!」



「「「ええっ!?!?」」」



そこからタカの家が戦場化した。

タカとマリアが洗面台を取り合ったり
俺がタカの服をひっぱりだしたり
マリアがピアスが無いと喚いてたら
カズが踏んづけて壊したり


ドタバタしたけどなんとか
準備がととのって家を出ようとすると


「あ!シンちゃん!!」


マリアが後ろから走ってきた。


「寝癖なおってないよー。」


笑いながら俺の髪を直してくれた。


やっぱりマリアの声は癒さる。


あーでも無い、こーでも無いと
ブツブツ言ってる彼女に


「マリア、お前の声は世界で1番癒されるよ。
これからもお前の側で聞いていたいよ」


そう言うと彼女の手が止まったので
気になって後ろを振り返った。
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