この恋に名前をつけるなら、
「そろそろ本番だ。」
俺がそう呼びかけると
ゾロゾロとみんな集まってきた。
「志気高めてくれよリーダー。」
タカが俺の肩を組みながら言ってきた。
急にそんなことを言われても
何を言えばいいのかわからない、、。
と思ったけど、
コイツらに伝えたいことが
山程湧いてきた。
「みんな俺に付き合ってくれてありがとう。
最高のメンバーでバンドを組めたこと
本当に嬉しいよ、、。」
感謝の気持ちを伝えてようとすると
「なーに、辛気臭いこと言ってんだ。」
「ほんとにー、今から始まるのに
お別れみたいなこと言わないでくれよ。」
タカとカズに笑われた。
そうだよな、、
俺ら今から始めるんだから
サヨナラじゃないか。
そう思ってマリアを見たら
彼女もとびきりの笑顔を見せてくれた。
「よし、スパソル一発目
ぶちかましていこーぜっ!!」
「「「おうっ!!」」」
燃え上がる熱気が広がったステージに
1番に飛び出していったのはマリアだった。
堂々と歩く美しい彼女に
会場中が歓声を上げる。
スポットライトに照らされた君が
スタンドマイクを握りしめ、
始まりの合図を力強く叫んだ。
「初めましてー、スパソルです!!」