この恋に名前をつけるなら、
ひとり
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「シン飲んでるー?」
カン高い声の女が話しかけきた。
ライブが無事終わってそのまま
俺らバンドマンとバンギャル達のたまり場になってるバーに打ち上げで来ていた。
「んー、飲んでるよー。」
「ライブ超良かったよー!」
「ありがとねー」
「前のバンドが解散したって聞いて
心配だっけどシンが戻ってきてくれて
アタシ嬉しいー!!
ところで、シン今フリーでしょ?」
適当に返事してもキャーキャー煩いから
女を無視して酒をのんでると
「はいはい、シンは今俺のだから
ごめんねー、出直して?」
タカがそう言いながら横に座ってきた
それはそれで萌えるとか
訳の分からないことを言いいながら
女が席を立った。
「俺らデキてたの?」
「結婚してって言ったのお前じゃん。」
「ははっ、たしかに。」
賑わう店内を眺めてマリアとカズを探してみたけど、どこにも見当たらない。
「アイツらは?」
「あー、カズはどっかの誰かお持ち帰りしてたよ。」
「若いねぇ。」
「んなこと言って、お前と寝た女ここにどれだけいると思ってんだよ。」
「お前もたいして変わんないだろ。」
「まあ、否定はしないよねー。」