この恋に名前をつけるなら、

ひとり




____________




「シン飲んでるー?」


カン高い声の女が話しかけきた。

ライブが無事終わってそのまま
俺らバンドマンとバンギャル達のたまり場になってるバーに打ち上げで来ていた。


「んー、飲んでるよー。」



「ライブ超良かったよー!」

「ありがとねー」


「前のバンドが解散したって聞いて
心配だっけどシンが戻ってきてくれて
アタシ嬉しいー!!

ところで、シン今フリーでしょ?」




適当に返事してもキャーキャー煩いから
女を無視して酒をのんでると


「はいはい、シンは今俺のだから
ごめんねー、出直して?」


タカがそう言いながら横に座ってきた 

それはそれで萌えるとか
訳の分からないことを言いいながら
女が席を立った。


「俺らデキてたの?」


「結婚してって言ったのお前じゃん。」



「ははっ、たしかに。」



賑わう店内を眺めてマリアとカズを探してみたけど、どこにも見当たらない。



「アイツらは?」


「あー、カズはどっかの誰かお持ち帰りしてたよ。」


「若いねぇ。」


「んなこと言って、お前と寝た女ここにどれだけいると思ってんだよ。」


「お前もたいして変わんないだろ。」


「まあ、否定はしないよねー。」

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