この恋に名前をつけるなら、
「え、シン??」
「そう。シンが立ち直れるように
俺が出来る限りお膳立てしてやりてぇんだ」
「...…シンの為にマリアを傷つけるって?」
俺のしようとしてること
全てを理解したカズの表情は
厳しかった。
カズの目線から逸らして
「俺はマリアの男である前に
シンのダチだからよ。
俺までアイツを苦しめる存在に
なりたくねぇよ。」
俺の話を聞き終わると同時に
キレ気味のカズが
「じゃあ言わしてもらうけど、
アンタだって、マリアと付き合って救われたんじゃなかったのかよ。
マリアが壊れちまうのと同じように
お前も壊れてしまう未来しか頭に浮かんでこねぇよ。
俺だってアンタのダチだから
アンタのことが心配で仕方ねぇんだよ!!!」