この恋に名前をつけるなら、
藤枝一樹
昔話
______カズside
「あー、やってらんねぇよ。」
俺が何を言ってもタカはごめんと謝るばっかりで
、終いには俺をおいて家に帰っていった。
「アンタも大変ね、、」
話を聞いてたマスターが気の毒だと言いながらお酒を出してくれた。
「ウチのメンバー全員頭おかしいよ。
直接本人に言えよなぁ、、
言わないのが美徳とかいつの時代だよ。」
「でもそんな人達だから
いい曲作るんじゃないのかしら。」
確かにそうかもしれない。
だけどこのまま
感情を吐き出せなかったら
アイツらの
誰か死んじまうよ。
「こんなこと聞くのもあれなんだけど、
タカちゃんも病んでるの?
マリアとシンはあからさまだから
気づいてはいたけど、、、」
マスターが申し訳なさそうな顔で聞いてきた。
「俺はアイツが1番やべぇと思うよ。」
「その話、聞いてもいいかしら」
全くマスターはノセ方が上手いからなぁ
「仕方ないから教えてあげよう。
少年カズキの昔話を!笑」
半分焼けくそだったと思う。
でも、俺も誰かに吐き出さないと
やってられないから。