この恋に名前をつけるなら、
「初めて恋をした少女??
え?、ホモなの??」
家に帰ってきたシンを捕まえて
今日のシンのバンドに感動したと熱弁したら
シンは爆笑していた。
「そんなんじゃないんだって、
あの演奏を聞いた時に心がギューッと、、」
「タカなら抱いてくれるかもよー?
お前顔だけはいいから。」
「あー、なんでわかんないかなぁ。」
シンに真剣に語った俺が間違いだったと落胆してると
「落ち込むなってカズキ。
今から初恋の相手に合わせてやるよ。」
俺はニヤニヤ笑いながらそう言ったシンの後ろを素直に追いかけた。
ホモだのなんだのと冷やかしを受けながらも
タカに会いに行く為に歩いたあの道のりを
俺は今でも覚えている。
運命の人に会いに行くかのよう
胸を高鳴らせたあの瞬間は
忘れられないよ。