この恋に名前をつけるなら、
想い
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「それって、すんごい三角関係ね。」
俺が話し終わるまで
静かに聞いていてくれたマスターがそう呟いた。
「あー、確かにそうかも。」
「3人とも誰かが欠けたらダメなのに
3人で一緒にいることはできないって、
ドラマみたいな話しねぇ。」
「ねぇ、マスターなら
タカの東京行き止める?」
「そうねぇ、タカの実力を知ってるから
こんな田舎でくすぶってるより
確実にデビューできるなら応援してあげたいわ
でも芸能界であの子やっていけるかしら、、」
「俺も同じ意見だよ。、
やっぱりオカマの観察力すごいねぇ〜」
「もぅ!!
シンに似てアンタも年々可愛くなくなるわね〜。」
なぁ、タカ。
俺にとってタカは憧れなんだ。
アンタが困れば俺だって助けてやりたいのに
いつまで経っても俺は力不足だね。
なら、もう黙ってアンタの決めた道を
俺は静かに応援するよ。
初恋は実らないって言うしね。
でもたまにくらい
勝手に心配させてもらうよ。
俺にできるのはそれだけだ。