この恋に名前をつけるなら、

想い



____________



「それって、すんごい三角関係ね。」



俺が話し終わるまで
静かに聞いていてくれたマスターがそう呟いた。



「あー、確かにそうかも。」



「3人とも誰かが欠けたらダメなのに
3人で一緒にいることはできないって、

ドラマみたいな話しねぇ。」



「ねぇ、マスターなら
タカの東京行き止める?」


「そうねぇ、タカの実力を知ってるから
こんな田舎でくすぶってるより
確実にデビューできるなら応援してあげたいわ

でも芸能界であの子やっていけるかしら、、」




「俺も同じ意見だよ。、
やっぱりオカマの観察力すごいねぇ〜」



「もぅ!!
シンに似てアンタも年々可愛くなくなるわね〜。」




なぁ、タカ。


俺にとってタカは憧れなんだ。

アンタが困れば俺だって助けてやりたいのに
いつまで経っても俺は力不足だね。



なら、もう黙ってアンタの決めた道を
俺は静かに応援するよ。

初恋は実らないって言うしね。



でもたまにくらい
勝手に心配させてもらうよ。



俺にできるのはそれだけだ。



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