冷徹社長の初恋
次の土曜日に、春日さんの会社へ行くことを考えて、翌週は普段以上に仕事を進め、残業も多くなった。そんな私の様子に気が付いたのか、金曜日の定時過ぎに、川原先生に声をかけられた。

「町田先生、今週はなんかすごい仕事を詰めているみたいだけど……」

「は、はい。」

「土曜日に、春日さんのところに行くから?」

「えっと……はい」

何も悪いことをしているわけではないのに、なんとなく後ろめたく感じてしまう。

「やっぱり、町田先生の負担になってないか?心配だよ」

「す、すみません、ご心配をおかけしてしまって。明日のことに集中できるように、やれることはやってしまっておこうと思って」

「そう。もう終わる?」

「もう少しだけやっていきます」

「無理しないようにね。明日も何かあったら、いつでも連絡してよ」

「はい。ありがとうございます」


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