冷徹社長の初恋
慌ただしく一日を終えて、職員室の席についた。ここからやっと事務的な仕事ができる。その後は、翌日の準備だ。

まずは、朝川原先生に言われた、イラストをプリントに入れる。

「よし、これでいいかな」

出来上がったものを、すぐに川原先生に見てもらい、OKが出たのでそのまま副校長に提出する。ここで許可をもらわないと、校外に配ることはできない。

「良さそうですね。このまま出してください」

よし、あとは印刷して各クラスの集配BOXに入れればいい。

「ところで町田先生、春日さんに連絡してみました。町田先生、春日さんはずいぶんあなたのことを買っているようですよ」

えっ?私、そんなふうに言われるようなことをしたかなあ……

「見学の時、山田君がぶつかったって言ってたでしょう?その時の町田先生の対応が素晴らしかったって、褒めてらしたの。
それで、仕事の話もそんな町田先生の意見を、ぜひ伺いたいっておっしゃってましたよ。
来年度以降もお世話になるお相手なので、いい機会かもしれないと、校長もおっしゃってます。ぜひ、お話をしてきてください。また報告をしてくださいね」

「はい、わかりました」

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