三日間の幸福
1日目
土曜日。
三連休初日。

ホテルを出て、私の住んでいるマンションに向かう。

途中コンビニに寄ってみるものの、品薄状態だ。
役に立たないようなものばかりが残っている。

「何もないよりは」と、平良がチョコを手に取った。
まあ、私の家にも多少の食料は残っている。

鍋とカセットコンロで米でも炊くか。

2人でまたちんたらと歩く。

手は、繋がない。
平良の手はコートのポケットの中だ。
まあ、当たり前か。

ガソリンスタンドには長蛇の列。

着の身着のまま、という格好でウロウロする人々。

そういう私も、昨日着ていた服をそのまま着ている。

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