三日間の幸福
歩いていると、一軒のラーメン屋が目に入った。
地震の次の日なのに稼働している。
平良もそれに気づいたようだ。
「すごいな。」
私の隣で呟く。
8組くらいの客が並んでいたけど、私たちも並ぶことにした。
寒い2月。
暖かいものが食べたかった。
20分ほど並んだところで中に呼ばれた。
カウンター式の狭い店内に、ギュッと10人くらいが座っている。
いい香りが充満している。
「美味しそうだね。」
無意識に平良に言う。
注文をすると、あっという間にラーメンが目の前に置かれる。
熱々の豚骨ラーメン。
幸せだ。
「いただきまーす。」
平良がそう言って勢いよく食べ始める。
いつ見ても、平良の食べっぷりは変わらない。
何でも美味しそうに食べる。
食べてる時の平良が、私は好きだった。
「うっめえー。」
平良が幸せそうに言う。
「美味しいね。」
私も言う。
ただそれだけ。
あとはひたすら何も言わずに黙々と食べ続けた。
何もなくなった町で見つけたラーメン。
すごく幸せな一杯だ。
10分もしないうちに食べ終わった。
「あー食ったな。」
満足した口調で平良が言う。
私たちは店を出た。
途中、八百屋で残ってる野菜を買う。
「今夜は鍋にしよう。」
私の提案だ。
冬になると私たちはよく鍋をしていた。
二人で狭いアパートの部屋で、鍋を囲む。
すごく幸せだった。
その時を思い出す。
「今日からホテルの温泉、無料開放だって。」
平良がスマホを見て言う。
「じゃあ鍋食べたら夜行こっか。」
「やったー温泉。最高。」
気付くと私たちはあの頃のまま。
あの頃、こんなに笑顔で過ごしていたんだろうか。
こんな気持ち、すっかり忘れていた。
地震の次の日なのに稼働している。
平良もそれに気づいたようだ。
「すごいな。」
私の隣で呟く。
8組くらいの客が並んでいたけど、私たちも並ぶことにした。
寒い2月。
暖かいものが食べたかった。
20分ほど並んだところで中に呼ばれた。
カウンター式の狭い店内に、ギュッと10人くらいが座っている。
いい香りが充満している。
「美味しそうだね。」
無意識に平良に言う。
注文をすると、あっという間にラーメンが目の前に置かれる。
熱々の豚骨ラーメン。
幸せだ。
「いただきまーす。」
平良がそう言って勢いよく食べ始める。
いつ見ても、平良の食べっぷりは変わらない。
何でも美味しそうに食べる。
食べてる時の平良が、私は好きだった。
「うっめえー。」
平良が幸せそうに言う。
「美味しいね。」
私も言う。
ただそれだけ。
あとはひたすら何も言わずに黙々と食べ続けた。
何もなくなった町で見つけたラーメン。
すごく幸せな一杯だ。
10分もしないうちに食べ終わった。
「あー食ったな。」
満足した口調で平良が言う。
私たちは店を出た。
途中、八百屋で残ってる野菜を買う。
「今夜は鍋にしよう。」
私の提案だ。
冬になると私たちはよく鍋をしていた。
二人で狭いアパートの部屋で、鍋を囲む。
すごく幸せだった。
その時を思い出す。
「今日からホテルの温泉、無料開放だって。」
平良がスマホを見て言う。
「じゃあ鍋食べたら夜行こっか。」
「やったー温泉。最高。」
気付くと私たちはあの頃のまま。
あの頃、こんなに笑顔で過ごしていたんだろうか。
こんな気持ち、すっかり忘れていた。