三日間の幸福
1時間半で、自然公園のある駅に着いた。
同じ県の中なのに、ここらへんは震度4で済んだという。
見た感じ、何もありませんでした、という表情をしている。

私たちがいた町は何だったんだろう。
ここはこんなにも穏やかだ。

広場で遊ぶ親子が目に入った。
2,3歳くらいだろうか。

「平和だな。」

平良もおそらく同じ親子を見ていたんだろう。
同じような想いでいた。

「嘘みたいだね。」

私も返す。

適当に時間を潰して、せっかくだから近くのスーパーで買い物をして帰りの電車に乗る。

また町に戻れば、混乱してるに決まってる。

暖かい電車の中で、私はいつのまにか寝ていた。

< 18 / 34 >

この作品をシェア

pagetop