三日間の幸福
これは言っちゃダメだ。
そう思ったけど、次の瞬間つい口から出ていた。

「平良がちゃんとしてくれなかったからじゃん。」

すごく声が震えていた。
泣きたい気持ちと、声に出して言う怖さと。

私はずるい。
今回のことは平良だけが悪いわけじゃない。
全責任を平良に負わせるなんて、私は卑怯だ。

ローテーブルのところに座ったまま平良が私を見上げる。
私の言葉に少しの衝撃を受けたような表情だ。

平良の声が小さく響く。

「分かってるよ。だから責任を取ろうとしたんじゃん。」

平良が言うことはもっともだ。
分かるけど。

じゃあ、私だけが悪者なの?

私も平良もそれ以降会話を続けようとしなかった。


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