金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「キセキ…なの?私が瑠璃とあの世へ行けば瑠璃は助かるの?
ずっと…一緒に居られるの?」

「うん。またいつか…この世に生まれ変わる事が出来る。」

「契約は…?期限はいつ?いつまで…?」

「8月23日 20:00ジャスト…僕の息が止まった時間。」

「………そんなの、聞いてないよ。
あと、数分じゃん……。」

私は店の奥の掛け時計に目をやるとすぐに、秒針が一つ先へと進んだ。

「瑠璃、逝かないで。

瑠璃をあぶくになんかさせないっ。

私を連れて行って……怖くなんかない。

私、ずっと瑠璃の側に…… 」


その時……。

ガシャーーーン

と激しく開かれた入口に、私と瑠璃は同時に視線を送った。

「菜乃っ!! 

いるんだろっ!!

菜乃花っ!!」

振り返ると、静かな2人の店内の雰囲気を打ち壊すかのように、広斗が勢いよくアルミの引き戸を滑らせていた。

「 えっ……広斗っ!?」

入口に立っている彼は肩で息をして強い眼差しで私を捕らえた。

「はぁ……はぁ……菜乃、よかった…。」
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