金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
私の側から……皆んな、居なくなる。
大事に、大事に…してきたはずなのに。
誰とも…“さよなら”なんてしたくなかった。
もう…誰を、何を信じていいのか分からない。
幸せになんて…どうやってなればいいのか…分からない。
分からないよ…。
フローリングに涙の雫が後から後から零れ落ち、小さな水玉の跡ができた。
ねぇ、ゴウちゃん…
私は真っ直ぐ…どこを歩けばいい?
見えない真っ直ぐは…たとえ真っ直ぐでも怖いよ。
とても……怖い。
それが、真っ直ぐなのかも分からない。
向かう先に、誰も信じられないのは……
とても……怖いよ。
その時、部屋のドアがノックされて…ママの声が私に近づいた。
「菜乃……?いつまで、誰と話してるの?」
泣き崩れている私を見つけるとママは慌てて駆け寄ってきた。
「菜乃っ!! 大丈夫っ?! 菜乃っ。」
「……ママっ……」
ママは、私のスマホを手に取ると耳にあてる。
ママは私を抱きしめると、震える声でゴウちゃんに怒りをぶつけた。
「もうかけてこないでっ!!二度と菜乃にかけてこないでっ!!
菜乃をこれ以上…傷つけないでっ!!」