金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
ジェンガが少し揺れて…私たちは冷やっとして顔を見合わせる。

それから、ひとつ呼吸を置いて笑い合った。

「んーーーーと。 一回休みっ!」

ブロックをサッと隠して瑠璃が誤魔化したように見えた。

「うそぉ〜。」

「嘘じゃねって。(笑)

「嘘っ。見せて!絶対、嘘っ(笑)そんな顔してるもんっ。」

私と瑠璃はブロックを取り合って絡み合う。

瑠璃が手を高く挙げて…私はその手を掴もうと、彼に身体が近くなる。

思わず、近づき過ぎた瑠璃との距離にハッとする。

思ったより長い瑠璃の手首までの距離。

瑠璃色の目がすぐそこにあって…桜色の唇の近さに、一瞬……動きが止まる。

私が先だったか、瑠璃が先だったか…2人同時に身体が止まる。

瑠璃のまつ毛の先までも、よく見えるその近さに驚いた私は、慌てて身体を起こして彼から離れた。


親友の距離は…どのくらい?


そういえば、今、気づいた。

私より大きい瑠璃の身体に…びっくりして、今気づいた。

この夜、ずっと瑠璃に側にいて欲しいと思っていた。

それって……。



ゆっくり身体を起こす瑠璃の膝に当たって、18段のタワーがバランスを崩して崩壊した。


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