金魚占い ○°・。君だけ専用・。○.
「(笑)冗談だよっ。あくまで噂。
でもさ、こっちが順路には間違いないよ。」

「……分かった〜。」

私はそそくさと、広斗に言われた通り順路へ向かう。

「広斗、色々…話してくれてありがとう。」

「なんだよ、俺の方こそ…くだらない話しちまったな。」

「うううん。なんだか…嬉しかった。話してくれて…。」

「うん。菜乃…
自分のこと、信じろよ。“未来の幸せ”は自分次第だと思うから…。」

「(笑)100年絵馬みたい…。
瑠璃が…友達が言ってた。願い事を叶える力は結局自らにあるって…。」

「そう。100年思い続けるくらい、自分の力を信じろってこと。
(笑)長いなっ。」

「(笑)長いねっ。広斗、またね。会えてよかったっ!」

「俺も……もう一度、自分の未来考えてみよっかな。」

「うんっ!」

「高卒……考えてみる。」

「うんっ!(笑)」

広斗は、私に右手を挙げて照れ臭そうに笑った。

その照れた顔が、とても可愛く思えて私はワシャワシャと手を振り返した。
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