青いスカートに着替えたら
数十分後。
モニター画面を見るとまだ彼がいた。

他の人にこんなところを見られたら、誤解されるに違いない。

「あのさ、」

少しだけドアを開けて話しかける。

「なんで来たの?」
「俺ともう一度付き合って欲しい」
「今更なに? 彼女は?」
「別れた。やっぱり俺には由莉ちゃんしかいないと思っ…」
「いい加減にして!」

ムカつく……
あんな振り方しておいて、彼女と別れたからやり直さないかって!? バカなの!?
私を一体何だと思ってるわけ!?

「私はあんたと付き合う気はないから。帰って」
「由莉ちゃん!」
「……最後に一応聞いておくけど、」

今までにないくらい低く冷たい声で問いかける。

「君の隙間に私はいたかな?」

彼が口を開きかけ、言葉を放つ前に吐き捨てた。

「さよなら」
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