卒業まで100日、…君を好きになった。

確かに明日、葉子ちゃんとちょっと顔を合わせにくくなった。

でも込み上げるのは彼を責める気持ちなんかじゃない。

感動で胸がいっぱいだった。


あの平くんがそんな風に、あたしをかばってくれたのが嬉しい。

同盟仲間として、守ってくれると言った彼の、嘘偽りのない気持ちが嬉しい。


じわじわと湧き出てくるこの感情に、名前をつけるのは難しそうだった。



『もしかして、さ。唯、平くんと付き合ってるの?』

「ええ!? それはない! それはないよ! そんなわけないじゃん!」

『わっ。こ、声大きいよ唯』

「あ。ご、ごめんね? だって、あの平くんとあたしなんて。どこをどう見ても全然釣り合わないし。月とスッポンだし」

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