卒業まで100日、…君を好きになった。
確かにふたりは本当によく似ているし、平くんの仕草にどきっとすることもあるけど。
顔が一緒だから好きになるなんて、それはあんまりだと思った。
わたしがどうこうじゃなくて、平くんに悪いって。
『ご、ごめんね、唯。からかおうとしたんじゃないの。ただ、唯に彼氏ができたなら、すごく嬉しいなって思っただけで』
奈々の慌てた声にはっとする。
そうだよ。
奈々はそういう子だった。
わたしのことを心から心配してくれている。それだけ。
ダメだなあ、本当に。
今日はダメダメだ。
余裕がなさ過ぎて、全然周りを気づかえない。
「ううん。わたしこそごめんね? でも平くんとは本当にそういうんじゃないから」
『そっか……』