卒業まで100日、…君を好きになった。
「そうだけど! でも本当にひどいの! わたしきっと、永遠に自学通うことになるんだ~っ」
自分がどんくさいことはわかっていた。
でもまさかあそこまでとは……。
車を運転できると大人!って感じでかっこいい。
なんて思っていたちょっと前の自分に教えてあげたい。
君にはムリだって。
一生かっこいい大人にはなれないって。
「平くんはソツなくこなしたんでしょ」
「そんなことないけど。なんでそんな恨めし気なの?」
「平くん、器用そうだもんね。頭もいいし、器用だし、かっこいいし、ずるい。神様は不公平だ……」
「……元気出しなよ。マックおごるから」
おまけに優しい。
この優しさが自分だけに特別に与えられてるんじゃないかって、何度も勘ちがいしそうになるくらい、彼は優しい。