卒業まで100日、…君を好きになった。
固まったわたしにすぐ気付いて、平くんもあわてていた。
フードをかぶろうとしてたけど、今日はパーカーを着ていなくて、余計にあわてていたのがおかしかった。
「いや、変な意味じゃなく。変なっていうか、別にそういうんじゃ、うん」
「わ、わかってるよ」
「あー、その。問題だしたり、技能のポイントのおさらいも付き合うし……」
そこまで言われて断る理由なんてない。
断る気なんてもとからないのだけど。
誘ってもらえてうれしかった。
かなり、すごく、照れくさいし緊張してるんだけど、うれしかったのは本当。
緊張するのは仕方ない。
男のコの家にひとりで遊びに来るなんて、はじめてだし。
「聡は学校のあと予備校で帰りは遅いし、気がねしなくていいよ」