卒業まで100日、…君を好きになった。

「センター直前だもんね」

「うん。うち母親も働いてるし、静かなもんだよ」



ということは、本当にこのおうちにわたしたちふたりっきり?


なんてわたしは何を考えているのか。

別にいやらしいこと考えてるわけじゃないけど、期待とかしてるわけじゃないけど!


意識してしまうことくらい許してほしい。

お家にふたりきりなんて、意識しない方がおかしいでしょ。



「わあ。ほんとに素敵なおうちだね!」



案内されたリビングは、どこかのモデルハウスのようにきれいに整えられていた。

照明や家具や小物もいちいちおしゃれで、ため息がもれる。


グリーンをアクセントカラーにしたモダンなインテリアで、大人っぽい落ち着いた感じが平くんの雰囲気にぴったりだ。

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