卒業まで100日、…君を好きになった。

「専門学校決まってるんだよね? 製菓の」

「ええっ? なんで平くんが知ってるの?」

「前に教室で騒いでたから」

「あ、あー……」



そういえば、わたしも推薦で試験を受けて、学校で先生から合格だって聞かされたんだよね。

それで舞い上がってクラスで奈々や葉子ちゃんたちに報告したんだった。


あの時はみんな喜んでくれたなあ。

おめでとうって、笑顔で言ってくれた。


あの時のみんなの気持ちはきっと、嘘じゃなかったと思う。

というか、そう思いたい。



「まあ、わたしはほら。専門学校だし。そんなすごいがんばったわけでも、試験が難しかったわけでもないからさ」

「試験内容なんて関係ないよ。合格は合格だ」
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