卒業まで100日、…君を好きになった。
*
「落ちる……ぜったい落ちる~」
家の玄関で、スニーカーの紐を何度も結び直しながら落ちる落ちると繰り返していると、頭上からあきれたようなため息が降ってきた。
「唯、いい加減にしなさい。落ちる、なんて不吉なこと家の中で言わないでよ。拓が部屋にいるんだから」
「あ、そっか! ごめん……。でもほんとダメなんだもん~」
「わかったから、もう行かないと遅刻するよ」
付き合っていられないと、お母さんはリビングに戻っていってしまった。
ひどい。なんて薄情な。
確かに高校や大学受験とはちがうんだから、落ちたってまた再チャレンジすればいいんだけど。
でもこんなに娘が緊張してるんだから、もうちょっと励ましたりしてくれてもいいのに。
「落ちる……ぜったい落ちる~」
家の玄関で、スニーカーの紐を何度も結び直しながら落ちる落ちると繰り返していると、頭上からあきれたようなため息が降ってきた。
「唯、いい加減にしなさい。落ちる、なんて不吉なこと家の中で言わないでよ。拓が部屋にいるんだから」
「あ、そっか! ごめん……。でもほんとダメなんだもん~」
「わかったから、もう行かないと遅刻するよ」
付き合っていられないと、お母さんはリビングに戻っていってしまった。
ひどい。なんて薄情な。
確かに高校や大学受験とはちがうんだから、落ちたってまた再チャレンジすればいいんだけど。
でもこんなに娘が緊張してるんだから、もうちょっと励ましたりしてくれてもいいのに。