卒業まで100日、…君を好きになった。



家に帰る前にお母さんに電話をいれて、頼みごとをふたつした。


ひとつは、お風呂をわかしておいてほしいと。

もうひとつは、今日は拓になにも聞かないでやってほしいってこと。

もちろんお父さんもだ。


精神的にまいっている拓を、今日はゆっくり休ませてあげたかった。



家に帰ってすぐ、拓をお風呂に押し込んだ。

お母さんは何も言わず何も聞かず、わたしたちを家にあげてくれた。


お父さんは病院から帰ってきて、部屋で休んでいるらしい。

腰を強打したけど骨に異常はないと聞いてほっとした。


拓がお風呂に入っている間に、わたしはお父さんに話をしに行った。



「腰、だいじょうぶ?」

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