卒業まで100日、…君を好きになった。
*
3月5日。
卒業式前日。
卒業式のリハーサルで、わたしたち3年生はほぼ全員が登校していた。
まだ受験が終わっていない生徒もいるけど、戦争から解放された明るい笑顔が、体育館にはあふれていた。
わたしは列の前の方にいる平くんを、こっそり見やった。
平くんは自分の前の瀬戸くんと、何か話している。
今日はまだ、彼と言葉を交わしていない。
会うのはお見舞いに来てくれた日以来で、久しぶりだけど目も合わない。
『ここで卒業生、着席』
リハーサルを仕切っている先生の声が、スピーカーから大きく響く。
ぼーっとしていたわたしは慌てて座ろうとして、パイプ椅子ごとひっくり返りそうになった。
3月5日。
卒業式前日。
卒業式のリハーサルで、わたしたち3年生はほぼ全員が登校していた。
まだ受験が終わっていない生徒もいるけど、戦争から解放された明るい笑顔が、体育館にはあふれていた。
わたしは列の前の方にいる平くんを、こっそり見やった。
平くんは自分の前の瀬戸くんと、何か話している。
今日はまだ、彼と言葉を交わしていない。
会うのはお見舞いに来てくれた日以来で、久しぶりだけど目も合わない。
『ここで卒業生、着席』
リハーサルを仕切っている先生の声が、スピーカーから大きく響く。
ぼーっとしていたわたしは慌てて座ろうとして、パイプ椅子ごとひっくり返りそうになった。