年上少女のことが好きな年下少年の恋物語
そして今に至る。
「い、一百野くんは、桜賀くんと千代ちゃんと仲良いの・・・?」
「うん、まぁ中一からクラス一緒」
な、何気に話せるかも・・・??
「あ、桜賀くんと大神友なの??さっきおうりんとすぐるんて・・・・・・」
「それは知らん」
即答。これは聞いちゃいけないかも。
「そんなビクビクして話さなくてもいいよ。別に俺怖くないし」
「へ・・・?・・・あ、そういうつもりはなくて!!ただあのね、学校来てから喋ったことなくって・・・何話そうかなってずーーっと考えてて!!そしたらなんか緊張してきちゃって・・・だからね、別に怖いとかそーゆー・・・・・・」
「ぶはっ・・・!!」
「・・・へ・・・?」
いつも真顔で、笑顔なんて見たことがなかったが、今、一百野くんが笑った。
無邪気に笑うなぁ。ほんとまだ中学生みたい。
「ごめん、なんか・・・慌てて喋ってるの、なんか面白くて・・・・・・子供みたい」
いや、充分あなたも子供みたいですけど。
もちろん言葉にはしません。
「あのさ、さっき勢いでゆずって言っちゃったんだけど・・・・・・」
「あ、ゆずでいいよ。私も傑くんでいい?」
「うん。・・・・・・あ、あの、ゆずに聞きたいことが・・・・・・」
「おーーい。待たせたなぁ。しおり持ってきたぞー終わったら帰っていいから」
クラスの人数分あろう紙を持ってきたきゅうちゃん先生は眠そうな顔で教室に入ってきた。
「「はーーい」」
傑くん、なんか言いかけてたような・・・・・・まいっか。
*それから2人だけのしおりのとじ込みが始まりました*