年上少女のことが好きな年下少年の恋物語
「・・・・・・んでお前らがいるんだよ」
「いいじゃん♪これもなんかの運だね♪」
「ただこいつが山用の靴とリュック見たいからって連れてこられたんだよ。無理矢理」
「ははっ、そうなんだ。火曜日はオリテだもんね」
鈴にくっつく桜賀は「うんうん」と大きく首を縦に振った。
傑は飽きた顔でその場に立ち尽くしている。
「んで、なんで2人はここにいんの!?」
「いいだろ別になんでも」
「・・・・・・」
傑が少し不機嫌そうになったのは気のせいだろうか。
「なんで行動を共にしてんだ俺ら・・・・・・」
なんだか流れで4人で桜賀の靴とリュックを探すことになってしまった。
「んーとねー。リュックはパーって感じで、靴はギラーって感じね」
「・・・・・・いやわかんねぇよ」
これは探すの大変そうだな・・・・・・。
するとあるお店のガラスの中にあった、商品に目がいった。
「わぁ、可愛いなぁ」
ガラスに手を当て、その商品を見る。
マネキンの髪に縛ってあった、赤色のリボンのゴム。
それに、傑くんが隣に立って、
「・・・・・・ゆずに似合いそうだね」
「え・・・!?いやいやそんな・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
それを鈴は静かに見つめる。
すると突然に、
「あ、俺腹痛てーわ。ちょっとベンチで休んでるわー」
それにゆずが振り返り、心配そうな顔をする。
「えっ・・・!!大丈夫??ケーキ食べすぎた??」
「んじゃ、3人で・・・・・・」
と、言いかけたところで傑も、
「俺も欲しいのあるから、違う店見に行ってくる」
「えー!?なんだよ2人ともー!?」
鈴はベンチへ、傑は真逆の方向へ、桜賀とゆずは目的のものを探しに行った。