年上少女のことが好きな年下少年の恋物語
「ゆずは最初お風呂は入ってきな〜泥だらけじゃ嫌でしょ」



「う、うん・・・!!」



みんなは昼食のカレーの準備をしているが、私だけ申し訳ない気持ちで先にお風呂へ入った。




ふわぁあっ!!暖かいぃい!!



お風呂が暖かくて、つい長居してしまった。



服を着て、お風呂場を出る。



「あ、ゆずの〜ご飯もうそろそろできるよ〜」



「わああっごめん!!めっちゃ長居しちゃったよ!!」


「いいよーべつにー」



千代ちゃんが笑顔で応える。



「・・・・・・うん??」



が、すぐに私を2度見すると、目が点になり、額から汗がダラダラと出ている。



「ぎゃっぎゃあああああああああ!!!!」



それはまるで、幽霊とでも出会ってしまったかのような悲鳴だった。



「ど、どうしたの!?」


「ち、千代!?なんかあったんか!?」



料理を作っていたクラスメイトたちが、続々とゆずと千代の宿屋へと入る。



「しっ知らない人がッ・・・!!声はゆずなのにッゆずじゃない・・・!!」



千代ちゃんは腰を抜かし、地べたを這いつくばっている。



みんなはそれを見るやいなや、私を見た。



そして、みんな────────



「「「ぎゃあああああああああ!!」」」




クラスメイトたちは大パニックだった。




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