年上少女のことが好きな年下少年の恋物語
────────ピロリン♪




鈴はスマホを見る。



見覚えのない差出人からメールが届いていた。




"SUGURU"




SUGURU・・・スグル・・・すぐる・・・傑・・・




「なんであいつが俺のメアド知ってんだ?」




その傑からのメールの内容を見る。




『こんばんは。桜賀から君のメアドを聞いたんだ』




桜賀・・・お前、口軽いだろ絶対。。




『それで、君に言っておきたいことがあってね・・・』




それでメールは終わっていた。



なんだ?言いたいことって。めっちゃ気になるじゃんか。




────────ピロリン♪





また新しいメールがきた。差出人は同じ。





オレンジジュースを飲みながら、そのメールをタップする。






『俺、ゆずのこと気になってるかも』





「ブーーッッッ!!!!」




思いっきり吹いてしまった。





「は?まじかよ・・・」




それに俺に言う必要あるか??宣戦布告ってやつ??




そのメールにまだ続きがあった。



スクロールすると・・・・・





『だからゆずに告った。あとデートに誘ったよ。俺ん家』





「・・・・・・はぁ!!?」





告った!?告っただと!?俺なんか4年経った今でもできてないのに・・・



それに家デートだと!?家だと!?




・・・・・・告ったって、返事どうだったんだ?




昨日告られたってゆず言ってたけど、そいつらと傑は全然違うだろ。



友達だし、実行委員同じだし、クラスだって・・・




家デート誘ったってことは、OKしたってこと??





俺の4年間はあいつのたった数日に負けたのか??




そんなの・・・そんなのアリかよ・・・




けど、けど。





「そんなのあいつから奪っちまえばいい話だよな」





ゆずがあいつのこと好きでも、俺はゆずが好きだ。今までもこれからも。







ごめんなゆず。俺は生憎諦めわりぃんだ。






簡単には終わらせねぇよ。






・・・・・・ゆず・・・ゆず・・・・・・





「早く会いたい」





ずっと好きなのに気づいてくれないのはちょっとキツいけど、




可愛すぎて男によく目ぇつけられて、いつもハラハラするけど、




土日はゲームばっかで、かまって欲しいって思ったりするけど、








俺はそれでも君が好き。









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