一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
しばしの沈黙が海音を襲う。

゛嫌われてしまった?゛

゛ストーカー認定されて、もう2度とそばにいられなくなるのでは・・・゛

そんな不安が海音の胸を押し潰そうとする。

「抱かれて1つになれば、運命の片割れだと証明できるの?」

しかし、萌音から返ってきた言葉には、憤りも怒りも込められてはおらず、眼差しからは海音の本心と真剣に対峙してくれようとしていることがわかってホッとした。

「少なくとも俺はそう信じてるし、こんなに欲情するのも萌音だけだ」

゛どうか伝わってほしい゛

強く願う海音の心が伝わったのか、

「・・・私も海音さんが好きみたい。いいよ。来て」

と、彼女は、海音が長い間、請うてやまなかった言葉と共に、彼女の全てを手にする資格を与えてくれた。

「ああ・・・萌音」

「海音・・さん」

彼女の気持ちと身体が自分と一体になる・・。

抱き合うことで、運命の片割れの存在を確かに感じる・・・。

それは、長い間、たった一人だけを、萌音だけを見つめ続けて、追い求めた結果得られた真実。

この一瞬だけで過去の自分が昇華されていくのを海音は感じていた。

ただの欲情だけではない。

たった一人の相手、゛萌音の全て゛を求め、受け止める情熱こそがツインソウルなのだと、海音は本能で理解した。

この日、海音は8年分の想いのたけを、夜が白むまで存分に萌音にぶつけて、叱られた。
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