一級建築士の萌える囁き~ツインソウルはお前だけ~
「また誤解させるようなことを・・・。すみません。森田さま、佐和山さんは私をからかうのが好きみたいで」

眉間にシワを寄せて謝る萌音を見て

「おやおや、佐和山さんでもてこずる案件があるなんてね。レアな場面に立ち合うことができてラッキーだったよ」

と森田英生が笑った。

「まだ、バディ3日目ですからね。でも、拗らせ期間は長いんです。ここらで一気にスパートかける予定なんですよ」

こそこそと話す男性達の話の内容は萌音の耳には届かなかった。

二人の会話になどすぐに興味を失った萌音は、

「奥様はどういったチェストがご希望ですか?」

とデザイン帳と鉛筆を出しながら、万智に近づいていた。

「フフ、花より団子(仕事)なのね。流川さんは」

と笑う万智に首をかしげながら、萌音は何枚ものチェストのデザインラフ作成に熱中していた。
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