一途な溺愛王子様
「はい、ついたわよ」
そう言った瞬間カンナは上体を起こさず顔だけを上げた。すると目線があたしと同じ高さでカチ合った。
しかも距離が近いせいで、思わず身を引いたにも関わらず手錠のせいでカンナと距離が広がらない。
「ひめ、ありがとう」
にっこりと微笑みながら、カンナは体を起こした。ほっとしたのもつかの間、カンナは再びあたしの手に指を絡めて繋ぐ。
「そろそろ、これ外してくれない?」
「何言ってんの。家に着くまでダメだよ」
「じゃあせめて手を繋ぐの無し」
「それは嫌だ」
……子供め。
嫌味ったらしい笑みでそう言った後、カンナは鼻歌交じりにネックレスのクロスを指でいじっている。
……なんか、すごく嬉しそうね。
意外な反応にあたしは思わずカンナを見つめてしまった。すると極上な王子様スマイルをお見舞いされた。
そんな笑顔向けられても、あたしには効かないというのに。
そんな風に思いながら、あたしはカンナとは反対の方向に視線を投げた。
そう言った瞬間カンナは上体を起こさず顔だけを上げた。すると目線があたしと同じ高さでカチ合った。
しかも距離が近いせいで、思わず身を引いたにも関わらず手錠のせいでカンナと距離が広がらない。
「ひめ、ありがとう」
にっこりと微笑みながら、カンナは体を起こした。ほっとしたのもつかの間、カンナは再びあたしの手に指を絡めて繋ぐ。
「そろそろ、これ外してくれない?」
「何言ってんの。家に着くまでダメだよ」
「じゃあせめて手を繋ぐの無し」
「それは嫌だ」
……子供め。
嫌味ったらしい笑みでそう言った後、カンナは鼻歌交じりにネックレスのクロスを指でいじっている。
……なんか、すごく嬉しそうね。
意外な反応にあたしは思わずカンナを見つめてしまった。すると極上な王子様スマイルをお見舞いされた。
そんな笑顔向けられても、あたしには効かないというのに。
そんな風に思いながら、あたしはカンナとは反対の方向に視線を投げた。