一途な溺愛王子様
「ひめちゃーん、今朝門のところでカンナくんといちゃついてたでしょー? みーたーよー」
美樹ちゃんがひやかしながらあたしの席まで来たけど、あたしはそれどころじゃない。
「あっ、私も見たよ! イケメンの壁ドンはどんな感じだった?」
美樹ちゃんとセットでいつも一緒にいる真紀ちゃん。案の定真紀ちゃんも興味津々で話を聞きに来てる。
だけどあたしはその会話に混ざる気力もなければ、なるべく今は誰とも話したくない気分だった。
「ほら美樹ちゃんも真紀ちゃんも次は体育だよ。早く着替えに行かなくちゃ」
「えー話逸らされたー」
不満そうな美樹ちゃんを横目に、あたしは体操服を持たずに教室を出ようとすると、そんなあたしの様子を心配そうな顔で真紀ちゃんがこう言った。
「ひめちゃん、大丈夫? なんかあんまり顔色良くないね?」
「確かに言われてみれば」
あたしは力なく笑った。
「うん、ちょっと体調よくないみたいだから、体育は休むね」
「そっか。大丈夫? 保健室まで付き合おうか?」
「ありがとう、真紀ちゃん。でも大丈夫だから、二人は更衣室に行って。着替えの時間がなくなっちゃうよ」
「分かった。気をつけてね。先生には言っとくから」
ありがとうの意味を込めてあたしは二人に微笑んで見せて、そのまま教室を後にした。
美樹ちゃんがひやかしながらあたしの席まで来たけど、あたしはそれどころじゃない。
「あっ、私も見たよ! イケメンの壁ドンはどんな感じだった?」
美樹ちゃんとセットでいつも一緒にいる真紀ちゃん。案の定真紀ちゃんも興味津々で話を聞きに来てる。
だけどあたしはその会話に混ざる気力もなければ、なるべく今は誰とも話したくない気分だった。
「ほら美樹ちゃんも真紀ちゃんも次は体育だよ。早く着替えに行かなくちゃ」
「えー話逸らされたー」
不満そうな美樹ちゃんを横目に、あたしは体操服を持たずに教室を出ようとすると、そんなあたしの様子を心配そうな顔で真紀ちゃんがこう言った。
「ひめちゃん、大丈夫? なんかあんまり顔色良くないね?」
「確かに言われてみれば」
あたしは力なく笑った。
「うん、ちょっと体調よくないみたいだから、体育は休むね」
「そっか。大丈夫? 保健室まで付き合おうか?」
「ありがとう、真紀ちゃん。でも大丈夫だから、二人は更衣室に行って。着替えの時間がなくなっちゃうよ」
「分かった。気をつけてね。先生には言っとくから」
ありがとうの意味を込めてあたしは二人に微笑んで見せて、そのまま教室を後にした。