転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
 けれど、セスは意外と律儀に答えてくれた。

「――親父についていくのも、どうかと思ったんですよね。子供の頃からティアンネ妃にお仕えするのが当たり前だって教えられてきたし、そうするものだと思っていたけれど、それが正しいことなのかどうか今の俺にはわからない」
「……セスも、いろいろ複雑なのね」
「まあ、そうかもしれませんね」

 小さく笑ったセスだったが、笑った瞬間、傷に響いたらしい。「イテッ」と声を漏らす。

「……じゃあ、私はもう行くわね。セス、ちゃんとおとなしくしてるのよ。ニイファ、もうちょっとそばにいてあげて」
「はい、ヴィオラ様」

 横になったセスがひらりと手を振る。ニイファにセスの付き添いをお願いして、ヴィオラは部屋を出た。

(それにしても、セスを斬ったのがリンデルトだっていうのが驚きよね。たしかに、ものすごい腕の持ち主じゃないと難しいんだろうけど……親子なのに)

 意識が戻ったあと、セスはぽつぽつと事情を話してくれた。
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