転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ~婚約式はロマンスの始まりですか!?~
正式に話を進めようとするだけではなく、婚約式まで執り行ってくれるなんて。
婚約式に誰か出席するにしても――たとえば、王太子である異母兄を代理に立てるとか、国内の重鎮を代理に立てるとかすると思っていた。国王である父と現在の王妃であるザーラがそろって国を留守にするとは想定外だ。
「ええ、見てごらんなさいな」
皇妃は封筒をヴィオラに手渡した。便箋を取り出し、目を通したヴィオラは、それがたしかに父からの書状であることを確認した。
(お父様とザーラが揃って来るなんて、嫌な予感しかしないんだけど……)
現在の王妃であるザーラは、ヴィオラのことを疎んでいる。
ただ疎まれるだけならばまだいいのだが、国にいた頃、ヴィオラは何度も死にかけた。〝事故〟に見せかけてヴィオラを殺そうとしたのだろうと考えていたし、国を離れるチャンスに飛びついたのもそれが大きな理由だ。
(この国に来た時だってそうよ……私の乗っていた馬車が盗賊に襲われた)
婚約式に誰か出席するにしても――たとえば、王太子である異母兄を代理に立てるとか、国内の重鎮を代理に立てるとかすると思っていた。国王である父と現在の王妃であるザーラがそろって国を留守にするとは想定外だ。
「ええ、見てごらんなさいな」
皇妃は封筒をヴィオラに手渡した。便箋を取り出し、目を通したヴィオラは、それがたしかに父からの書状であることを確認した。
(お父様とザーラが揃って来るなんて、嫌な予感しかしないんだけど……)
現在の王妃であるザーラは、ヴィオラのことを疎んでいる。
ただ疎まれるだけならばまだいいのだが、国にいた頃、ヴィオラは何度も死にかけた。〝事故〟に見せかけてヴィオラを殺そうとしたのだろうと考えていたし、国を離れるチャンスに飛びついたのもそれが大きな理由だ。
(この国に来た時だってそうよ……私の乗っていた馬車が盗賊に襲われた)